rej55's note

数学とか工学とかの話 勉強したことのメモなど

バナッハ空間

大学の1年生の解析学で学ぶような実数の収束性は, 距離の概念を通して定義するように学んできた. より一般に収束を考える場合, ベクトル空間の各要素にノルムが定義されている必要がある.

ベクトル空間\(X\)の各要素\(x, y\)に, 以下の3つの性質を満たすようなノルム\( ||x|| \)が定義されているとき, \(X\)をノルム空間と呼ぶ.

\( ||x|| \geq 0, ||x||=0 \Leftrightarrow x=0 \)

\( ||\alpha x|| = |\alpha| ||x|| \)

\( ||x+y||\leq ||x||+||y|| \)

このようなノルム空間を考えることで, ベクトル空間で収束を考えることができる.

ノルム空間での点列\( \{ x_n \} \)を考え, これが\( a\in X\)に収束するとは,

\( ||x_n -a||\to 0 \ \ (n\to \infty) \)

となることである.

一般に, ノルム空間\( X \)において, 任意のコーシー列が\( X \)の点に収束する場合, \( X \)は完備であるといい, 完備なノルム空間のことをバナッハ空間と呼ぶ.