rej55's note

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縮小写像の原理

ノルム空間\( X \)の部分集合\( X_1, X_2 \)について, 写像\(F: X_1 \to X_2 \)が, 任意の\( x, y \in X_1 \)に対し,

\begin{align*} ||F(x) - F(y)|| \leq k||x-y||, \ \ \ (0\leq k <1) \end{align*}

を満たすとき, 写像\( F \)は縮小写像であるという. また, このとき\( F \)はリプシッツ連続であり, \( k \)をリプシッツ定数と呼ぶ. ただし, \( k \)は0から1の間に限らなくても正の値を持てばリプシッツ連続であり, 1より小さいときの場合のみ縮小写像と呼んでいる.

\( B \)がバナッハ空間であるとき, 写像\( F_B: B \to B \)が縮小写像であるとき, \(F_B\)はただ一つの不動点\( (z\in B: F_B(z) = z) \)が存在する. これを縮小写像の原理と呼ぶ.

このとき, 任意の\(x_n \in B \ (n \in \mathbb{N}) \) (ただし, \(x_n = F_B(x_{n-1}) \))としたとき,

\begin{align*} \lim_{n\to\infty} x_n = z \end{align*}

となることが知られている.

すなわち, 縮小写像であれば, 初期値を適当に決めて反復法で計算することにより厳密解へ収束するということになる.