rej55's note

数学とか工学とかの話 勉強したことのメモなど

線形作用素

((X, Y \)をノルム空間とすると, \(X, Y \)はベクトル空間であるから, 写像\(T : X\to Y\)は, \begin{align*} T(\alpha_1 x_1 + \alpha_2 x_2) = \alpha_1 Tx_1 + \alpha_2 Tx_2, \ \ \ (x_1, x_2 \in X) \end{align*} となる. ただし, \(\alpha_1, \alpha_2\)はスカラーである. このとき, \(T \)を\(X \)から\(Y \)への線形作用素と呼ぶ. また, 作用素\( T \)の定義される点\( x\in X \)の集合\( D(T) \)を定義域と呼び, \(R(T) = \{Tx|x\in D(T)\}\)を値域と呼ぶ.

ここで, 線形作用素\( T \)に対してある\( M>0 \)がとれて, \begin{align*} ||Tx|| \leq M||x|| \end{align*} を満たすとき, \( T \)は有界であるという.

定理

\(X, Y \)をノルム空間とする. 線形作用素\( T: X\to Y \)が連続であることと有界であることは同値である.

証明

(必要性) 線形作用素\( T \)が\(x = 0 \)で連続であるとする. このとき, \( \epsilon = 1 \)ととると, 連続性の定義から \begin{align*} \exists \delta >0: ||x||<\delta \Rightarrow ||Tx||<1 \end{align*} となる. 任意の\(x \neq 0\)に対し, \(z = \delta x/2||x|| \)とおくと, \(||z|| = \delta/2 < \delta \)なので, \begin{align*} ||Tz|| = \frac{\delta}{2||x||} ||Tx||<1 \end{align*} すなわち, \begin{align*} ||Tx|| < \frac{2}{\delta} ||x|| \end{align*} となり, \( M = 2/\delta \)ととれば有界であるといえる.

(十分性) 線形作用素\( T \)が有界であるとき, \( x_n \to x\)とすると, \begin{align*} ||Tx_n - Tx|| = ||T(x_n - x)|| \leq M||x|| \to 0 \end{align*} となり, \(Tx_n \to Tx \)となり, 連続である.

証明終

また, 線形作用素\( T \)が有界であるとき, \(M \)の下限を\(||T||\)で表し, \( T \)のノルムと呼ぶ. また, 上限の定義から

\begin{align*} ||T|| = \sup_{||x||=1}||Tx|| \end{align*}

\begin{align*} ||T|| = \sup_{||x||\neq 0} \frac{||Tx||}{||x||} \end{align*}

となる.